
キックボクシングのライセンスってどうやったら取得できるの?
年齢とか関係ある?
「キックボクシングでプロを目指したい!」という人もいると思います。
でも、キックボクシングのプロライセンスはどうやったら取得できるのでしょうか?
この記事では、元キックボクシング日本チャンピオンの僕が「キックボクシングのライセンス」について解説します。
キックボクシングのプロライセンスの取得条件はジムや団体により異なる
キックボクシングのプロテストは、ボクシングのように統一されたものでなく、ジムや団体により異なります。
プロテストを受けるには、キックボクシングジムに入会し、トレーニングを積み、アマチュア大会で実力や実績を積まなければなりません。
実力がジムや団体に認められれば、プロ査定としてプロ大会の1試合目などに組まれます。
プロ査定が組まれる実績の目安としては、
- アマチュアで3勝以上
- KO勝利など圧倒的な試合内容
などです。
ちなみに僕は、キックボクシングジムに週1会員で入会し、3か月後にプロ査定で試合が組まれました。
アマチュアで1度も試合はしていません。
これは僕がキックボクシングジムに入会した時点で、すでに空手やMMAでの戦績が50戦以上あり、プロ興行でもオファーをもらっていた実績があったからです。
実力と実績があれば、プロ査定はすぐに組まれると思います。
団体のイベント的にも実力と実績を備えた選手は試合で組みやすいですしね。
ライセンスの明確な基準を設けている2つのキックボクシング団体
キックボクシングジムは、いずれかのキックボクシング団体に所属しており、プロになりたい選手はその団体のプロ大会を目指すのが一般的です。
正直な話、プロと言えど明確な基準はなく、「プロの試合でオファーがあり出場すればプロ」です。
しかし、明確な基準を設けている団体もあります。
ここでは「新日本キックボクシング協会」と「J-NETWORK」、2つの団体を紹介します。
新日本キックボクシング協会
新日本キックボクシング協会のプロテストは、2ヵ月に1回、年6回行われます。
東京都内で、第3土曜日にプロの試合の前座として開催されています。
地方のジムの場合、ジム内でプロテストを行うところもあるようです。
プロテストを受けられるかは、ジムの代表から認められた選手のみ。
プロテストの内容は、「ルール問題が中心の筆記」と「プロ選手相手のスパーリング」です。
勝敗ではなく、ルールの理解と基本テクニックがあるかで審査されます。
J‐NETWORK
J‐NETWORKのプロテストは年2回、渋谷区のJ‐NETWORKサバーイ町田ジムで行われます。
受験資格など
■ 受験資格
- 健康状態の良好な満16歳以上37歳以下の男女
- 受験者は健康診断書か健康証明書(3ヵ月以内のもの)が必要
- J-NETWORK以外のジムでも受験可能
- 外国人の場合はパスポートおよび在留ビザのコピーが必要
■ 募集階級
- プロの階級に準ずる(体重オーバーは失格)
■ 受験料
- 10,000円
■ 持参する用具
- 16オンスグローブ
- スネ当て
- ヒザサポーター
- マウスピース
- ファールカップ
- バンテージ
- キックトランクス
- ヘッドギア
- 軍手
■ プロテスト内容
1. 筆記試験
- 基礎的なキックボクシングの知識をチェック
2.シャドー(2分1R)
- 攻撃と防御、パンチとキックのフォーム、コンビネーションなどの総合チェック。
3.スパーリング(パンチのみ1R、パンチとキック1R、計3分2R)
- 勝敗よりも実戦形式での攻防技術をチェック
- 顔面ヒザ蹴り・サバ折りは禁止
4.首相撲(2分1R)
- 首相撲の攻防技術をチェック
- 顔面ヒザ蹴り・サバ折り・腰を入れた投げ技は禁止(崩しはOK)
5.ミット(3分2R)
- 1〜5回ずつを左右交互に蹴り、フォーム、スタミナ、スピード、パワーをチェック
6.筋力(腕立て伏せ&腹筋各50回)
- 基礎的な体力・筋力の有無をチェック
J‐NETWORKも新日本キックボクシング協会と同じく、スパーリングでの強さより、基本テクニックやフォーム、それにミット蹴りや腕立て伏せ、腹筋運動でのスタミナ、パワー、スピードなどが重視されます。
ほかにも「NJKF」や「NPO法人国際キックボクシング文化振興協会」などの団体もライセンスを発足しているそうです。
まとめ
今回は「キックボクシングのライセンス」について解説しました。
キックボクシング団体は今も増え続けており、まだまだ統一ライセンスには至っていません。
プロを目指す人は、アマチュア大会で実力と実績を積むことが重要です。
ジムや団体に認められれば、プロ査定が組まれるでしょう。
キックボクシングは身体的負担が大きい競技ですし、プロ選手でも仕事をかけもちしながら練習に励む人がほとんどなので、かなりハードな日々を過ごすことになります。
キックボクシングのプロで活躍するには、キツイ練習や試合に耐えられる体と心が必要です。
「それでも絶対にチャンピオンになりたい!」という覚悟がある人は、頑張ってください。
普通に生きてるだけではできない経験や景色を見ることができますよ。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。